【働く猫】前財務大臣の飼い猫フレアについて【歩く歩く】

イギリス首相官邸に住む公務員猫たちの物語。

外務省ネズミ捕り職員パーマストンの前任者、いや猫。

財務大臣の飼い猫フレア、緊縮財政中にも関わらずディアマンテの首輪を支給される(2012年の新聞記事より)

長引く不景気のなか、緊縮財政案は少なくとも2020年までは続くとされ、様々な厳しい予算削減が実行されているなかで、財務大臣、ジョージ・オズボーンの飼い猫フレアだけは例外なようです。
diamondcollar
ダウニングストリート11番地の前を徘徊するフレア、飼い主の経済力を証明する、ピンク地にディアマンテを散りばめたゴージャスな首輪を誇らしげに身に着けているところを目撃されました。
フレアの失踪事件からの感動的な帰還を祝って、特別にいろいろなプレゼントをあてがわれているのだと、うかがわれます。

放浪猫フレア

冒険心の強いトラ猫のフレア、まだ生後三か月のときに、オズボーン家の高級住宅地ノッティング・ヒルの別宅から失踪、行方不明になるという事件を起こしました。
オズボーン家の必死の捜索もむなしくフレアは発見されず、捜索を中止し、最悪の事態も考慮しながらフレアとのお別れを決意するほかありませんでした。
フレア失踪の残した深い悲しみを癒すため、オズボーン家はインコ一羽と、二匹の金魚を新しく家族に迎えることにしたのです。

しかし何と失踪から3年後、オズボーン夫人は、電話で「フレアは今も元気に暮らしている」と告げられます。
なんとノッティング・ヒルの別宅から数ブロック離れた邸宅の庭で、野良猫としてさまよっていたフレアを保護し、可愛がっていたが、フレア捜索のポスターを見たことがなくて知らなかった、ということでした。

栄養状態もよく、大切に育てられていたとわかる立派な体格に成長していたフレアは、動物病院で健康診断を受けた際に皮膚下に埋め込まれたマイクロチップが発見され、それにオズボーン夫人の電話番号が明記されていたことから身元が明らかになったのでした。イギリスでは飼い猫の迷子対策に、このマイクロチップ制が推奨されていたのです。
そして晴れて飼い主の元に戻ってきたフレア、毛並みも色つやもよく、ダウニングストリートを優雅に徘徊する姿が目撃され、帰ってきたご褒美にもらった一万円相当の首輪もひときわ輝いていたのでした。
cat_freya
緊縮財政案に対するさまざまな批判に日々さらされ、常に厳しい決断を迫られる任務につく財務大臣オズボーン氏にとって、フレアの帰還は唯一嬉しいニュースだったようです。デイビット・キャメロン首相が、ゴードン・ブラウン前首相に代わってダウニングストリートに入居した際、「首相官邸付きのネズミ捕り大臣」に任命されたラリーとの対面も果たしました。

秘書官の話によると、「フレアは帰還後もオズボーン家にすぐになつき、ラリーともなかよくやっているようだ」と言うことです。
(2012年6月20日付)

遠くへ行きたい

しかし一度ホームレスを経験している真の冒険家フレア、このままおとなしくエリート猫としての人生を送ることはありませんでした。

dog_lola(2014年の新聞記事より)
オズボーン家はフワフワのぬいぐるみのような愛らしさで知られるビション・フリーゼ種の子犬も飼い始めたのですが、残念ながらフレアはこのローラちゃんが気に入らなかったようです。フレアのローラちゃんいじめが家族を悩ますことになります。

さらにフレアの度重なる放浪癖が決めてとなり、2014年、オズボーン家の職員たちの住む、ケントのカントリーサイドへの亡命が決断されました。

事情を知る内部の人達の証言です。
「フレアはトラファルガースクエア、レッドライオン・パブ、テムズ川の南のほうにまで行ってる。もう手に負えない」

「絶対にいつか事故に遭う」

猫の移動距離
  飼い猫の移動距離は平均130mらしいのですが…


GPSロガー i-gotU GT-600

マッチ箱サイズ。おたくの猫ちゃん、観察してみる?

10番地のラリーとのケンカもたびたび報道され、とりわけ激しいケンカのあと、フレアは姿を消し、テムズ川河口付近(軽く40km越え!)で迷子になっていたところを保護され、政府専用車に乗せられて帰ってきました。そして最後の決め手はダウニングストリートで車にはねられ、緊急入院という悲劇でした。

ついにオズボーン家は苦渋の決断を下します。
「今回の事故は死につながってもおかしくない深刻なものだった。妻や子供たちとの話し合いの結果、フレアがダウニング街に住むのは危険すぎるという結論に達した。」

オズボーン家の新しいペットのローラちゃんとの確執、ラリーとの不仲、さらに放浪癖という決定的な要因によって、フレアはダウニング街を離れることになりましたが、きっと好きなだけのびのびと放浪できる田舎のほうがフレアには幸せだったのではないでしょうか。
オズボーン家の職員たちによって、日々フレアの情報はオズボーン家の子供たちに伝えられているということです。

(2014年11月9日付)

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