対人援助技術「自己覚知」をビジネスに応用しよう!

対人援助技術自己覚知をビジネスに応用しよう
対人援助技術のひとつ「自己覚知」を知っていますか?これを応用して、ビジネスに役立てましょう。

ビジネスに必要な能力を鈍らせるものとは?

ビジネスパーソンに必要な能力に、コミュニケーション力と問題が起こった時の対処能力があります。この能力は武器になり、これを磨く事で、さらに上を目指すことができます。しかし、この能力をしばしば低下させるのは、他ならぬ自分です。自分が判断を誤ることで、願ってもないチャンスを逃したりとんでもない失敗を経験したりします。通常なら間違いなど起こさないのに、なぜかあの時は…という経験はありませんか?

 

では、人は何故判断を誤ってしまうのでしょう。それは、自分のことをきちんと理解していないからです。

あなたが冷静でいられなくなるのは、どんな時か。
見方にバイアスがかかってしまうのは、どんな問題か。
どんなシチュエーションで、動揺するか。

これらをきちんと分析し、自分を理解していれば、このようなことは回避できます。その為に有効なのが、対人援助技術のひとつ「自己覚知」です。

 

「自己覚知」とはなにか

自己覚知とは、対人援助技術のひとつです。

援助する側の人間が、援助を受ける人に対して偏った見方思い込み先入観偏見を持って援助しないように、自分自身の考えや感じ方の傾向を理解しておくこと。

自分の感情や価値観で、相手の問題を判断すると、誤った判断をしてしまいかねない。だから自分の傾向を知って、コントロールしていきましょう、というものです。

Aさんというカウンセラーがいました。
Aさんは、結婚して子供もいる若い男性です。
そんなAさんのもとに、ある母親が相談にきました。
子供にかかりきりの生活に自分を失ってしまうように感じる。今2歳になる子供はかわいいが、もっと外に出て仕事をしたり、自分自身の人生を大切にしたい、でもそう考える自分に罪悪感を感じる』という内容です。

しかし、Aさんは、この分野に非常に偏りのある考えを持っていました。
Aさんは、父親も母親も「子供が小さいうちは、母親は家にいて子供の傍にいるべきだ」という考えの家で育ったのです。その為、潜在的に「それが当たり前」という感覚を持っています。だから自分の作る家庭でも、奥さんは専業主婦で家庭に入っています。そして子供が小さいうちから共働きをしている家庭を目にすると、自分の親がそうだったように、嫌悪感を覚えました。

この考え方で、相手の問題に向き合った時、どうなるでしょうか。友達同士の相談であれば、「子供がまだ小さいんだから、ちゃんと傍にいてあげた方がいいよ」とアドバイスするかもしれません。しかしこれではカウンセリングになりません。カウンセラーの考えを押し付ければ、「こんな考えを持つ自分はダメな母親だ」と相手をさらに追い詰めることになります。

こういったことを避ける為に、援助者は自分の考え方の傾向や価値観といったものをしっかりと把握し、問題に向き合う際に、判断に影響を与えないよう意識的にコントロールしていきます。これが「自己覚知」です。
Aさんの場合でいうと、感覚的に嫌悪感を抱くこの分野の相談は、特に意識的に感情のコントロールが必要になります。

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考え方は人それぞれ。

 

「自己覚知」をビジネスに応用しよう

自己覚知が出来ていれば、自分の考えの偏りや、感情の起伏による判断ミスを防ぐことが出来ます。前章で言えば、Aさんは、母親の深い悩みに気付く事が出来るのです。
さあ、いよいよビジネスへの応用です。実際のトレーニングは、時間を要しますが、対人援助技術に使うわけではないので、下記のように考えていきましょう。

 

①まずは、自分の偏りを知ること!

普段は冷静で有能なあなたでも、落ち着きを失ったり、動揺したり、感情が不安定になる場面はある筈。まずは、そんな自分の偏りを掘り起こしていきます。今までの経験からでもいいですし、想像でも構いません。自分は、どんな場面で冷静さを失いやすいか。これをしっかり把握することが重要です。

 

②場面想定で、シミュレーション!

次に、その場面を想定し、その時の自分の行動や発言振り返ります。

あの時はこう言ってしまったけど、こう言った方が賢明だった。
こんな行動を取っていたら、失敗しなかった。

過去の苦い経験と向き合うのはつらいですが、この振り返りで、自分がどうすべきだったのか、が見えてきます。

 

③反復練習で免疫を!

そして、上記場面での成功するシチュエーションを何度もイメージしましょう。繰り返すことで、平たく言えば「慣れ」てきます。自分の偏りやすい場面での反復練習により、感情が波立つのを抑え、冷静に判断出来るようになります。苦手な場面への免疫ができて、普段のあなたに戻れるでしょう。

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最後にもうひとつ…
相手の思っている自分と、自分で思っている自分は別人

あなたの思っているあなたは、自分で考えた自分です。これは、他人から見ると全くの別人だと思った方が賢明です。あなたのことを深く知る人ならともかく、仕事上の浅い付き合いや、今日初めて名刺交換した人に、本当のあなたは知る由もありません。だから、相手に自分がどう見えているのか、これを理解することも重要なのです。

 

自分では、仕事のできる若くて有能なビジネスマンだと思っている。

だからそのように振る舞い、自信満々プレゼンした。

しかし、相手から見れば、若造が何か生意気な態度をとっているようにしか見えない。

最悪のパターンですよね。

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では、このような場合、どうすればいいのか。

実際あなたは仕事が出来て有能です。でも現在目の前にいる相手には、それは分からない。もしあなたが、このプレゼンを成功させたいと思うのなら、目の前の相手が見えているあなたに、自分を合わせてみましょう。相手が思っているあなた=若いビジネスマンです。若いビジネスマンらしく、丁寧かつ真摯な態度でプレゼンを進行させます。すると、相手が思っているあなたと、実際のあなたがシンクロします。相手が感じている言いようのない違和感は消え、コミュニケーション円滑に進むでしょう。

このシンクロが、信頼される関係を作り出す初めの一歩かもしれません。あなたを見る目がだんだん変わってきたら、そこがアピールタイミングかも?

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