2016年夏、中国の多くの省で、週休2.5日という新しいスケジュールが始まります。これは省営企業(県営のようなもの)など、公の機関に近い運営がなされている会社で行われる「毎週金曜午後が休み」という画期的な態勢です。
今のところ好評の週休2.5日
比較的好評だったこの案は、いよいよ2016年夏にスタートです。スタートを前に皆、少々ワクワクドキドキしているものの、中国人はもちろん「大型連休」や「時短」が別に得ではなく、どこかで時間のやりくりをしてあることくらいは、承知しています。
結局働くのは週に40時間
金曜日の午後が休みだからと言って、一週間で働くトータル時間が減るわけではありません。企業は社員に、金曜日の午後に休みをとるよう推奨するだけで、そのほかの日にはその埋め合わせのため、長めに仕事をしなければなりません。
このような態勢を早速取り入れているのは、警備会社、病院、学校など、公共性の高い企業ばかりで、そのため総合的には休みを多くすることなどできない業界ばかりです。しかも実はこの制度はまだまだ試験中であるため、夏の間の3か月から半年間のみの限定バージョンです。
でも長い週末大歓迎!
いろいろと制約はつくものの、週末にちょっとした旅行へ出かけやすくなることもあり、結局この制度を歓迎している人は少なくありません。中国紙によると、「週末の旅行の時に慌てずに済む」と言う人がいたり、「週末に子供たちとより多くの時間を過ごせる」と喜ぶ人がいたり、特に家族で離れ離れで生活しているような人達から好評です。
一般企業からも羨望のまなざし
一方、中国最大手SNSの『微博』では、「一般企業では働く社会人の多くが、残業代も出ない!」と嘆いています。中国と言えども一般企業はそれなりに忙しいのです。
そもそも旅行産業を活気づけるために、という政府の企みがきっかけで始まった、この週休2.5日制度。忙しい中、超有名観光地へこぞって詰めかけるような旅行だけではなく、のんびりドライブを楽しむような旅行スタイルが少しずつ増える、といういい影響がすでに出始めています。去年の同じ時期よりも旅行者の数は二割増し、という調査結果からもわかるように、中国人たちは、この新たな長め週末を、楽しんでいるようです。
参照元:http://shanghaiist.com/2016/07/14/long_weekends_feedback.php